概要
VMware Workstation Pro 17 に仮想マシンを作成し、ゲスト OS として Ubuntu Desktop をインストールした際の情報を残しておきます。
Ubuntu Linux
Linux カーネルは、Linus Benedict Torvalds (リーナス ベネディクト トーバルス) によって開発され、1991年に一般公開されています。
Linux カーネルをベースとして、OS に必要なソフトウェアを配布単位としてひとまとめにしたものが Linux ディストリビューションといえます。
Linux ディストリビューション毎にパッケージの管理の仕方やシステムの起動は異なります。
代表的なディストリビューションとして 3つの系列があげられます。
- Red Hat 系
- Debian 系
- Slackware 系
Ubuntu は この中で Debian 系の派生となります。
公式kサイトは以下になると思います。
https://jp.ubuntu.com/
さらに、公式な日本のローカルコミュニティ Ubuntu Japanese Team のサイトもあります。
https://www.ubuntulinux.jp/
以下 Ubuntu Japanese Team のサイトからの引用です。
Ubuntu とは
Ubuntu(ウブントゥ) とは、コミュニティ により開発されているオペレーティングシステムです。ラップトップ、デスクトップ、そしてサーバーに利用することができます。Ubuntuには、家庭・学校・職場で必要とされるワープロやメールソフトから、サーバーソフトウェアやプログラミングツールまで、あらゆるソフトウェアが含まれています。
Ubuntuは現在、そして将来に渡って無償で提供されます。ライセンス料を支払う必要はありません。Ubuntuをダウンロードすれば、友達や家族と、あるいは学校やビジネスに、完全に無料で利用できます。
私たちは、新しいデスクトップおよびサーバーを6ヶ月ごとにリリースすることを宣言しています。これにより、オープンソースの世界が提供する最新の優れたアプリケーションを常に利用できるようにしています。
Ubuntuは、セキュリティに配慮して設計されています。デスクトップおよびサーバーの無償セキュリティアップデートが、少なくとも9ヶ月間に渡って提供されます。長期サポート(LTS)版を利用すれば、5年間に渡りセキュリティアップデート提供されます。もちろん、LTS版を利用するために追加の費用は必要ありません。すべての人が無償という同じ条件で、私たちの精一杯の成果を利用することができます。Ubuntuを新しいバージョンにアップグレードする場合も、常に無償です。
Ubuntuのインストールイメージにはデスクトップ環境がひと通り含まれています。さらに、オンラインでソフトウェアを追加することができます。
グラフィカルインストーラにより、素早く簡単にインストールして使い始めることができます。標準的なインストールにかかる時間は10〜20分未満です。十分に高速な環境であれば、インストールが5分程度で終了することもあります。
一度システムをインストールすれば、インターネット、ドローイング、グラフィックス、そしてゲームといったアプリケーションがすぐに使えるようになります。
Ubuntuサーバーでは、ユーザーがセットアップしたものだけが動作し、それ以外はインストールされません。
「Ubuntu」の意味
Ubuntuは、アフリカの単語で「他者への思いやり」や「皆があっての私」といった意味を持ちます。LinuxディストリビューションであるUbuntuは、Ubuntuの精神をソフトウェアの世界に届けます。
https://www.ubuntulinux.jp/ubuntu
Ubuntu Desktop のダウンロード
ここでは Ubuntu Desktop をインストールするため、まずは インストール用のイメージをダウンロードします。
公式サイトからダウンロード可能です。
https://jp.ubuntu.com/
上のほうの [ダウンロード] をクリックします。
Ubuntu Desktop 24.04 LTS の下の ダウンロードボタンをクリックします。
ISO ファイルのダウンロードが開始されるので完了するまで待ちます。
補足
Ubuntu Japanese Team による Ubuntu Desktop 日本語 Remix もあります。
仮想マシンを2つ作って、それぞれインストールしてみるのも面白いかもしれません。
https://www.ubuntulinux.jp/download/ja-remix
VMware Workstation Pro で仮想マシンを作成し、Ubuntu Desktop をインストールする。
次に、VMware Workstation Pro で仮想マシンを作成し、その仮想マシンに Ubuntu Desktop をインストールします。
VMware Workstation Pro 17 の [ホーム] タブ – [新規仮想マシンの作成] あるいは、[ファイル] メニュー – [新規仮想マシン] をクリックします。
新しい仮想マシンウィザードが表示されます。
ここでは標準ですすめます。
ゲスト OS のインストールの画面で、[インストーラ ディスク イメージファイル] のラジオボタンを選択して、[参照] ボタンから、先ほどダウンロードした Ubuntu Desktop の ISO ファイルを選択します。
簡易インストール情報として、Ubuntu のゲストOS内の一般ユーザの名前とパスワードを設定します。
(実際は、あとで Ubuntu Desktop インストール中にも聞かれるので、簡易インストールがうまく動いてないように見えますが、とりあえず入力して進めます。)
仮想マシン名を設定します。
仮想マシン名は VMware Workstation Pro の GUI 上の表示名などに関連します。
ディスク容量を適宜設定します。
準備完了の画面ではここまでの入力項目が表示されるので、確認して問題なければ完了をクリックします。
CPU やメモリのサイズを変更したい場合は、ハードウェアをカスタマイズ から可能です。
仮想マシン作成完了を待ちます。
[この仮想マシンを作成後にパワーオンする] のチェックをオンにしてあれば、仮想マシン作成後に自動的にパワーオンされます。
作成後自動でパワーオンしなければ、仮想マシンの電源を入れます。
左側の [ライブラリ] で仮想マシンを右クリックしてパワーオンをクリックするか、ライブラリで仮想マシンを選択後に、上部メニューの パワーオンボタンをクリックします。
サイド チャネルの緩和に関するダイアログが表示された場合は、OK で閉じます。
(サイド チャネルの緩和は、脆弱性とパフォーマンスに関係しますが、あとで設定方法は記載します。)
ISO ファイルからブートして Ubuntu Desktop のセットアップが開始されるのを待ちます。
もし、仮想マシンのコンソールの表示が崩れるなどあれば、以下もご参照ください。
今回は、簡易セットアップとして情報を入れていたにもかかわらず、入力が必要となりましたので、それぞれ入力しながら進めていきます。
試しにオフィス関連のソフトも確認しておこうと思いましたので、途中で 拡張選択 にしています。
インストール準備完了まで進めたたら、[インストール] をクリックします。
完了するまで操作は不要ですがしばらくかかります。(私が試した際は 15分くらい)
インストールが完了しました の画面になったら、[今すぐ再起動] をクリックします。
起動後、設定したユーザでログインします。
ようこそ画面が表示されるので、表示を確認しながら適宜選択して進めて完了です。
補足: サイドチャネルの緩和
サイド チャネルの緩和の有効化は、Spectre や Meltdown などの脆弱性の対応のために、設定可能な項目として用意されています。
https://knowledge.broadcom.com/external/article?legacyId=96976
デフォルトでは有効ですが、パフォーマンスへの影響もなくないので、リスクなどを確認の上、サイド チャネルの緩和無効化することは可能です。
仮想マシンの設定 – [オプション] タブ – [詳細] – [Hyper-V が有効なホストのサイド チャネルの緩和を無効にする]
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参考となれば幸いです。