2-1. Python (公式実装、CPython) のインストール

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概要

Python の実行環境をインストールするとなった際に、多くの人が最初に目にすると考えられる公式実装のインストール方法について記載しておきます。

公式サイト

Python の公式サイトは以下です。
https://www.python.org/

Python 公式サイト

CPython

上記サイトからダウンロードできるのは、CPython です。
CPythonは、Pythonの標準的な実装であり、C言語で記述されたインタープリターです。
Pythonの公式なリファレンス実装であり、多くのプラットフォームで動作するため、最も広く利用されています。

CPythonの特徴

CPythonは、豊富な標準ライブラリを備えており、Web開発、データ解析、ネットワーク通信など、多くの用途に対応できます。

C言語で実装

CPythonはC言語で記述されており、Pythonコードをバイトコードにコンパイルし、仮想マシン(Python Virtual Machine, PVM)で実行します。

リファレンスカウントによるガベージコレクション

CPythonはメモリ管理にリファレンスカウントを採用し、循環参照を解消するためにマーク&スイープ方式のガベージコレクタを併用しています。

C拡張のサポート

C言語で拡張モジュールを作成し、パフォーマンスを向上させることができます。NumPyやPandasなどのライブラリは、この機能を活用しています。

GIL(Global Interpreter Lock)の存在

CPythonは、スレッドの同時実行を制限するGILを持ちます。GIL は、Pythonが同時に1つのスレッドしか動かせないようにするという仕組みです。
参照 : グローバルインタプリタロック (Global Interpreter Lock) を取り除くことはできないのですか?

ただし、Python 3.13 からは PEP 703 で提案された free threading が実験的にサポートされています。
参照 : Python experimental support for free threading

広範な標準ライブラリ

CPythonは、豊富な標準ライブラリを備えており、Web開発、データ解析、ネットワーク通信など、多くの用途に対応できます。

CPythonの動作の仕組み

  1. ソースコードの解析
    .py ファイルのPythonコードを字句解析・構文解析し、抽象構文木(AST)を生成します。
  2. バイトコードへのコンパイル
    ASTをもとにバイトコード(.pyc ファイル)へコンパイルします。
  3. 仮想マシン (Python Virtual Machine) での実行
    バイトコードは PVMによって逐次実行されます。

Python (CPython) のダウンロードとインストール

ここでは Windows 環境へのインストールを取り扱います。

ダウンロードとインストール

1. 公式サイトからインストーラをダウンロードします。
本稿更新時点だと python-3.13.2-amd64.exe がダウンロードできました。

Python サイト - Downloads - Windows 版最新をダウンロード

過去バージョンが必要な場合は、ダウンロードページの下のほうから辿れます。

Python ほかのバージョンのダウンロード

2. ダウンロードしたインストーラを実行します。

とりあえず使ってみるだけであれば、そのまま [Install Now] でもよいと思います。
(py.exe を使う場合は、ここで明示的に python.exe のパスを通す必要はないです。)

インストール時のオプション、カスタマイズなどについては後ほど記載します。

Python Launcher(py.exe)について

インストール時のオプション、カスタマイズを理解するには、Python Launcher(py.exe)についてわかっていたほうがよいです。

Python Launcher(py.exe)は、Windows環境において複数のPythonバージョンを簡単に管理し、適切なバージョンを実行するためのツールです。Pythonのインストーラに標準で含まれており、コマンドラインから手軽に使用できます。

Python Launcherの特徴

  1. 複数バージョンのPythonを管理
    • py コマンドを使用することで、システムにインストールされているPythonのバージョンを簡単に切り替えて実行できます。
    • 例: py -3.9 はPython 3.9を起動。
  2. 仮想環境との互換性
    • py コマンドは仮想環境(venv)を考慮して適切なPythonを起動します。
  3. スクリプト実行の簡略化
    • .py スクリプトのShebang(#!)行を解析し、適切なPythonバージョンでスクリプトを実行可能。

使用例

py -3.10 script.py : Python 3.10でスクリプトを実行

py : デフォルトのPythonバージョンを起動

py -2 : Python 2.xを起動(インストールされている場合)

[Use admin privileges when installing py.exe], [Add python.exe to PATH] および [Customize installation] を選択した場合の差異

最初の画面のチェックボックス

Python インストーラの下のほうにあるオプション
項目補足
[Use admin privileges when installing py.exe] をオフ(1)
C:\Users\%USERNAME%\AppData\Local\Programs\Python\Launcher に py.exe をインストール
(2)
ユーザの環境変数 PATH に上記を追加
C:\Users\%USERNAME%\AppData\Local\Programs\Python\Launcher に py.exe がインストールされた例
ユーザの環境変数 PATH に py.exe へのパスが追加される
[Use admin privileges when installing py.exe] をオフ(1)
C:\Windows に py.exe をインストール
(2)
py.exe 用にユーザの環境変数 PATH への追加無し
項目補足
[Add python.exe to PATH] をオンpython.exe のインストールフォルダを ユーザの環境変数 PATH に追加するかどうか。

インストールフォルダは、Customized installation の内容によって変わる。下記参照

[Customize installation] を選択した場合、以下を選択可能

Python インストーラ - Customized installation

Optional Features

Python インストーラ - Customized installation - Optional Feature
項目説明補足
DocumentationInstalls the Python documentation files.Python ドキュメント ファイルをインストールするかどうか。
pipInstalls pip, which can download and install over Python packages.Python パッケージをダウンロードしてインストールできる pip をインストールするかどうか。
tcl/tk and IDLEInstalls tkinter and the IDLE development environment.tkinter と IDLE 開発環境をインストールするか。
Python test suiteInstalls the standard library test suite.標準ライブラリのテスト スイートをインストールするか。
py lancher
for all users (requires admin privileges)
Install the global ‘py’ launcher to make it easier to start Python.for all users のチェック有り無しは、上記の [Use admin privileges when installing py.exe] と同じ (チェックボックスも連動する)

Advanced Options

Python インストーラ - Customized installation - Advanced Options
項目補足
Install Python 3.13 for all usersインストール先が変わる。
[Customize install location] が連動して変更される。
all users 向けにインストールする場合は、管理者権限が必要

オフの場合
C:\Users\%USERNAME%\AppData\Local\Programs\Python
オンの場合
C:\Program Files\Python
Associate files with Python (requires the ‘py’ launcher).py ファイルとの関連付け
Create shorcuts for installed applicationsインストール済みアプリケーションにショートカットを作成
Add Python to environment variables上記、最初の画面のチェックボックス の [Add python.exe to PATH] と同じ。(チェックボックスも連動する)
Precomplie standard libraryコンパイル済みの標準ライブラリをインストールするか
Download debugging binaries (requires VS 2017 or later)デバッグのバイナリのダウンロード。利用するには Visual Studio 2017 以降が必要
Download free-threaded binaries (experimental)free-threading で動作するバイナリのダウンロード
Customize install locationインストール先の指定
[Install Python 3.13 for all users] のチェック有り無しにも連動する。
好きなフォルダに変更することも可能 (C:\Python など)

実行

メモ帳で以下を記載し保存します。(helloworld.py)

print("Hello world")
helloworld.py を作成

ターミナルを起動して、上記を保存したフォルダに移動して以下を実行します。
(python.exe へのパスが通っていれば、py の代わりに python でも可です。)

py helloworld.py
helloworld.py を実行

ちなみに、エクスプローラのアドレス欄に “wt -d .” を入力すると、そのフォルダでターミナルを開けます。

エクスプローラのアドレス欄に "wt -d ." を入力してターミナルを開く

また、テキストファイルとして保存せずに対話型に実行も可能です。
py (または、python) を実行して、対話型のシェル内で print(“Hello world”) と Enter を入力

対話型に実行