Studio Bot の試用 (AI によるコーディング支援)
概要
Studio Bot は、チャット型の AI によるコーディングアシスタントです。
Android Studio の Canary 版の Hedgehog から Studio Bot が利用できるようになっています。
Hedgehog の際は英語のみでしたが、その次の Android Studio Iguana の Canary 版からは、日本語にも対応しています。
少し試してみましたので、最初の使い方について情報残しておきます。
追記)
Android Studio Jellyfish からは、Canary ではなく Stable版 (Stable 版) で利用できるようになり
名称は Studio Bot から Gemini になっています。(名称だけでなく内部的に利用されているモデルも変更されています。)
公式サイトの情報
https://android-developers-jp.googleblog.com/2023/05/android-studio-io-23-announcing-studio-bot.html
https://android-developers.googleblog.com/2023/09/studio-bot-expands-to-international-markets.html
https://developer.android.com/studio/preview/studio-bot
必要なもの
Studio Bot の利用に必要な事柄は以下です。
- 最新の Canary リリースの Android Studio (本稿更新時点では、Android Studio Jellyfish | 2023.3.1 Canary 13 が最新です。)
- Google アカウント
- 18歳 以上であること
本稿執筆時点では、特に費用はかからないようです。
利用方法
概要としては以下です。
- 最新の Canary 版の Android Studio をインストールする。
- Studio Bot を開始し Google アカウントでログインする。
- Studio Bot を利用する。
順を追って記載します。
最新の Canary 版の Android Studio をインストールする。
最新の Canary 版の Android Studio をダウンロードしてインストールします。
すでにインストール済みの Stable 版はそのままで Canary 版も別途インストールする形 (side-by-side インストール) でよいと思います。
side-by-side インストール自体は難しくありませんが、必要に応じて以下をご参照ください。
追記)
最初にこの記事を記載した 2023年10月の時点では、Android Studio Iguana の Canary リリースで Studio Bot が利用できました。
その後、2024年2月に Android Studio Iguana は Stable リリースとなりましたが、Stable リリースには Studio Bot が含まれていないようです。
少なくともこの記事を更新した 2024年3月の時点では、Studio Bot を利用するには、Jellyfish の Canary リリースを使用する必要があります。
Studio Bot を開始し Google アカウントでログインする。
最新の Canary 版の Android Studio を起動し、何かプロジェクトを作成します。
(以下は、Android Studio Iguana | 2023.2.1 Canary 11 で試した際のスクリーンショットとなります。)
[View] メニュー – [Tool Windows] – [Studio Bot] から Studio Bot を開始します。
Studio Bot の ツールウィンドウが開きます。(一番右)
[Log in to Google] をクリックすると、ブラウザが起動しログイン画面が表示されるのでログインします。
Android Studio から Google アカウントへアクセスする内容が表示されるので、内容を確認して問題なければ [許可] をクリックします。
ログインが完了します。
Android Studio の Studio Bot のウィンドウに戻ると、[Logged in!] に表示が変わりますので、[Next] をクリックします。(以降、Studio Bot のウィンドウのみ記載します。)
Studio Bot のプライバシーポリシーが表示されるので、確認して [Next] をクリックします。
Studio Bot を利用する上での注意点などが表示され、18歳以上であるかの確認が表示されます。内容を確認し、問題なければチェックボックスをオンにして [Next] をクリックします。
Studio Bot のプライバシーに関する設定が表示されるので、適切な方法選択して [Finish] をクリックします。
これは後からでも変更できます。
以上で利用の準備は整いました。
Studio Bot を利用する。
Studio Bot を起動した最初の画面は以下です。
サンプルは英語ですが、日本語対応ということなので、下のチャットボックスに日本語で入力してみます。
結果が表示されました。コメント部分も日本語になっています。
最初に設定したプライバシーの設定は、[Settings] – [Tools] – [Studio Bot] から確認・再設定できます。
ログインユーザ名もここに表示されます。
留意点
最初のウィザードにも表示されますが、以下の注意が必要です。
Studio Bot は、ユーザーのプロンプトと過去の会話履歴を使用して回答を提供します。 Studio Bot を使用するためにコードを共有する必要はありません。
Studio Bot は実験的なテクノロジーであり、Google の見解を代表するものではなく、不正確または攻撃的な情報を生成する可能性があります。 回答に投票することで、Studio Bot をより良くすることができます。
生成されたコードは注意して使用してください。
Studio Bot からログアウトできない?
少なくとも、ここで試したビルドでは Studio Bot のログイン状態は確認できますが、ログアウトするための方法が見つけられませんでした。
強制的にログアウトした状態にさせる方法は見つけましたので、記載しておきます。
再度同じアカウントでログインするとチャットの履歴は残ったままでしたので、これによって情報自体をすべて消去できるということではなさそうですが、
別の Google アカウントでログインすればよかった などというときの暫定対処としては有効かと思います。
強制的にログアウトした状態にさせる方法
Windows 版の場合、レジストリを探すと以下のキーに Studio Bot にログインした際の情報がありました。
Android Studio を終了してから、レジストリキーを削除し、再度 Android Studio を起動することで、ログイン前の状態にはなりました。
HKEY_CURRENT_USER\Software\JavaSoft\Prefs\com\google\gct\login
注意: レジストリ エディターを使用する場合は、注意が必要です。 レジストリを誤って編集すると、オペレーティング システムを完全に再インストールする必要がある重大な問題が発生し、データが失われる可能性があります。編集する場合は、あらかじめバックアップを取るなどもご検討ください。